コラム
中国の放送と国民政府(大陸時代)の対日放送(1923~1949)

中国の放送と国民政府(大陸時代)の対日放送(1923~1949)

本稿は、台湾海峡の両岸から発せられる対外宣伝放送のうち、とくに日本語による放送に関し、実際の送出、受信に力点を置いた上で、両放送局を比較しつつ、その特色を歴史的に検証しようとするものである。連載にあたっては、中華人民共和国(大陸)側と中華民国(台湾)側の動向をこの順で交互に、可能なかぎり対応した形で進めていくが、歴史的事情から冒頭の… [全文を読む]
ビットコインの教訓

ビットコインの教訓

世界でも代表的な仮想通貨あるいは暗号通貨として一躍有名になったビットコインは、急速な値上がりにより世界各地の投機家の関心を引き付けることになりましたが、同時にその暴落によってその魅力が薄れてきています。前回(第3回の記事)は誰が通貨を発行すべきかについて検討しましたが、その内容を踏まえてビットコインについてちょっと考察してみたいと思います。ビットコインは、2008年にナカモト・サトシという人が発表した論文をもとにして導入された電子通貨で… [全文を読む]
お金は誰が発行すべきか?

お金は誰が発行すべきか?

現在の経済では、商品やサービスの取引を行う上でお金が欠かせないようになっていますが、その一方で、誰がどのようにしてお金を発行しているかという点についてはほとんど話題にならないままです。今回はこの基本的なテーマについて、深く掘り下げてみたいと思います。物々交換の時代は、お金は特に必要ありませんでした。お米や干し魚、衣服や食器など、自家消費以上のぶんが手元にある商品を市場に持っていって、直接交換したわけです。たとえば干し魚がたくさん手元にある漁師は、市場で魚を渡すかわりにお米や靴などを手に入れることで… [全文を読む]
嘉峪関と敦煌漢代長城

嘉峪関と敦煌漢代長城

山丹を出発した長距離バスは、長城を左窓にみながらシルクロードを西進する。張掖で一泊し、次の目的地の酒泉にむかう。嘉峪関は酒泉に隣接する嘉峪関市の郊外にあり、明代長城の西の端として知られる。嘉峪関市は製鉄の街である。1955年4月、中央政府は鉄の鉱脈がないといわれた西北地方に調査隊を派遣して祁連山脈の山中に相次いで複数の鉱脈を発見し、嘉峪関地区で製錬を開始したのである。酒泉鋼鉄公司が操業を始めたのは1958年8月1日で、鉱脈の発見からわずか3年後のことだった。現在の嘉峪関市は人口25万人に達し、市民の大半が… [全文を読む]
第1セクター、第2セクターと第3セクターの役割

第1セクター、第2セクターと第3セクターの役割

経済の担い手は、基本的に第1セクター(公共部門)、第2セクター(民間部門)そして第3セクター(非営利部門)の3つに分類することができますが、今回はこの3者がどのような役割分担を果たすべきかについて、考えてみたいと思います。その前に、第3セクターという単語の定義について明らかにしたいと思います。日本では、特に地方自治体とその地域の有力企業の両方が出資して結成された官民共同出資企業という意味合いで第 [全文を読む]
武威・山丹──河西回廊の巨龍

武威・山丹──河西回廊の巨龍

寧夏回族自治区の銀川から内蒙古自治区との境界を南進してきた長城は、甘粛省の白金市に入ったところで西に向きを変える。ここで黄河とわかれ、農業遊牧境域地帯から離脱してゴビの河西回廊に突入する。河西回廊の「河西」とは、黄河の西という意味だ。そこには中央アジアへと奥深くつづく砂漠の回廊があり、オアシス都市が点在している。ひとつのオアシスからもうひとつ隣りのオアシスまでは駱駝が1日で進めるほどの距離で… [全文を読む]
経済の語源

経済の語源

明けましておめでとうございます。廣田裕之です。昨年までは「廣田裕之の社会的連帯経済ウォッチ」という連載を行っていましたが(一覧はこちらで)、社会的連帯経済について一通り紹介し尽くした感があることから、第120回の連載を持って打ち切ることにいたしました。今年からは「パラダイムシフト──社会や経済を考え直す」と題名を改めて、社会的連帯経済のみならず、社会や経済において世界各地で起きている新しい動向を紹介したいと思います。さて、私たちは普段から「経済」という単語を何気なく使っていますが… [全文を読む]
社会的連帯経済の今後の展望

社会的連帯経済の今後の展望

2013年より月2回のペースで5年間続けてきたこの連載では、社会的連帯経済をさまざまな角度から紹介してきましたが、その全貌について一通り紹介し尽くした感があるのと、私自身が今後連載にそれほど時間を割けなくなるという事情があるため、残念ながら今回をもって打ち切りたいと思います。最終回となる今回は、社会的連帯経済についてこれまでの内容をまとめたうえで、今後の展望について書いてみたいと思います… [全文を読む]
韓国における社会的経済促進のための諸政策

韓国における社会的経済促進のための諸政策

この連載では、韓国についても時々紹介してきましたが、公共政策について面白いニュースが入ってきましたので(詳細はこちら:日本語)、今回はこの記事をもとにして韓国の諸政策をご紹介したいと思います。なお、この記事を配信された韓国の生活協同組合のiCoopさんは、韓国語に加えて日本語や英語でも、韓国の社会的経済についてのメールマガジンを毎月配信していますので、韓国の動向にご関心のある方は… [全文を読む]
里山資本主義と社会的連帯経済

里山資本主義と社会的連帯経済

日本では社会的連帯経済という表現がほとんど使われない状況が続いていますが、比較的親和性の高いものとして最近登場した概念の一つとして、里山資本主義が挙げられます。今回は、社会的連帯経済やそれに関連した動きと里山資本主義について、比較してみたいと思います。里山資本主義は、資本主義という単語こそ使っているものの、従来の資本主義とは完全に異なる概念です。資本主義は、あくまでも企業に出資した資本家の利益を… [全文を読む]
横城堡・西夏王陵

横城堡・西夏王陵

オルドス沙漠の南辺を西にまわりこんだ長城は、花馬池あたりで陝西省から寧夏回族自治区に進入し、銀川をめざして驀進する。親長城と子長城の2匹の双龍が数キロの間隔をおいて並走し、60キロメートルほど北西にある興武営で合流して一本の堅固な防御壁となる。明代の辺境防衛システム、九辺鎮の7番目にあたる寧夏鎮につらなる長城である。ここもまた、オルドスに展開して漢界への侵入を試みたモンゴルを押し止めるために築かれた。双龍が合体した城壁はやがて銀川郊外を北行する黄河… [全文を読む]
社会的連帯経済における行政の役割:フェアトレード・タウンに学ぶ

社会的連帯経済における行政の役割:フェアトレード・タウンに学ぶ

前回(第116回)は、社会的連帯経済における生産者と消費者の関係について検討しましたが、今回は、社会的連帯経済における行政の役割について考えてみたいと思います。社会的連帯経済における行政の役割としてまず思いつくのが、各種支援政策の実施であり、これについてはこの連載でも様々な形で取り上げてきましたが、今回は社会的連帯経済の事例への… [全文を読む]
花馬池・銀川

花馬池・銀川

河北、天津、北京、山西、陝西をたどってきた長城を行く旅は、いよいよイスラム教地帯の寧夏回族自治区に入る。長城はオルドス砂漠の淵にそって一旦南下し、そして北西に向きを変える。黄河は北流し、両者は銀川郊外の横城堡で交差する。次の目的地は花馬池(塩池)だ。そこは九辺鎮の6番目の要衝、楡林鎮の終点でもある。荒涼とした砂漠のなかに二匹の双龍のような大小の長城が数キロの間隔を保って走り、藍天の下に烽火台が屹立する。九辺鎮は遼東鎮を皮切りに薊鎮、宣府鎮、大同鎮、山西鎮とつづき、楡林鎮を終えようとしている… [全文を読む]
生産者と消費者の関係

生産者と消費者の関係

経済活動においては、当然といえば当然ですが、基本的に消費者の存在を前提として生産活動が行われます。衣食住や医療・教育サービス、各種電化製品や公共交通などは、消費者がいることを前提として生産されています。コメ農家はコメを求める消費者のために、各種電化製品メーカーは電化製品を求める消費者のために商品を生産しているわけで、商品やサービスを売るためには、それを求めている消費者を獲得することが欠かせません。今回はこの観点から… [全文を読む]
鎮北台──西安府を防衛する辺境の要塞

鎮北台──西安府を防衛する辺境の要塞

偏関をあとにして山西省の保徳で黄河を渡り、九辺鎮の6番目に位置する楡林鎮に向かっている。楡林鎮の古名は延綏鎮だが、明の成化9(1473)年に統括範囲が楡林城まで北に延びたため、楡林鎮と改名された。延綏鎮の「延綏」は、延安府綏徳州(現在の陝西省綏徳県)のことである。楡林鎮は、明代、府谷の西北にあった清水営から神木、楡林衛、懐遠堡、威武堡、靖辺堡、旧安辺堡、定辺営とオルドス砂漠を東辺から南辺… [全文を読む]