コラム
北京「漫才」をめぐる私見

北京「漫才」をめぐる私見

北京では数年前、人気漫才師、郭徳綱が火付け役となり、相声ブームが訪れた。そのピーク時に比べれば最近はだいぶ下火になったようだが、北京の相声はまだまだ健闘中だ。中でも若手のチャレンジが実際の寄席を通じて感じられるのが、鼓楼近くにある「広茗閣」。 [全文を読む]
耳で愉しむ胡同

耳で愉しむ胡同

胡同に住んでいて楽しいことは多々ある。五官でいえば、目、耳、鼻、舌などは、もう面白いことだらけだ。といっても、すべてを説明しようとすれば、いくら紙面があっても足りないので、今回は「耳で愉しむ胡同」についてお話したいと思う。 [全文を読む]
「青木さん家の奥さん」北京版上演──北京で見つめる「日本人」像

「青木さん家の奥さん」北京版上演──北京で見つめる「日本人」像

日本のミニシアター界では伝説的な作品とされている「青木さん家の奥さん」の北京バージョン「珈琲店的太太(喫茶店の奥さん)」が、北京の胡同内にある舞台愛好者の人気スポット蓬蒿劇場で、2月24日から一週間上映された。 [全文を読む]
投降しろ・否! 十数回も出国を阻止されてもなお試みる廖亦武

投降しろ・否! 十数回も出国を阻止されてもなお試みる廖亦武

日本語版『中国低層訪談録』では三十数名の最低層の民衆へのインタビューが編集されている。そこから読者は様々な低層の現実を知ることができるだけでなく、この現実と格闘し、逞しく生き抜く姿に力づけられる。つまり『中国低層訪談録』には読む者を励ます文学の力がある。 [全文を読む]
特別編・北京芸術区

特別編・北京芸術区

近年、中国にも現代アートなるものが存在し、一部の作品にいたっては、かなりの高額で取引されていることが、日本の人々にも知られるようになってきた。北京五輪後、金融危機の打撃は受けたものの、北京の郊外に広がる広大な芸術区の数々では、まだまだ意欲的な創作活動や展示が行われている。 [全文を読む]
継続か否か──保護と伝承の合間で揺れる廟会

継続か否か──保護と伝承の合間で揺れる廟会

中国の最も盛大な祭日と言えば、やはり何といっても日本の旧正月に当たる春節だろう。旧暦に基づいた多くの北京の行事が、さまざまな歴史的経緯から消失、または商業化、形骸化の一途をたどっているなか、春節はまだ割合と伝統的な節句としての雰囲気が濃厚な祭日の一つだといえる。 [全文を読む]
「自由」を問い続ける人びと(3)

「自由」を問い続ける人びと(3)

中国の「維権運動(権利擁護運動)」に関する情報発信をしているウェブ サイト「維権網」は、12月21日のトップページで「国家政権転覆扇動 罪」に問われている劉暁波の初公判が2日後の23日午前9時から、北京市 第一中級人民法院で行われると伝えた。 [全文を読む]
「自由」を問い続ける人びと(2)

「自由」を問い続ける人びと(2)

2009年10月1日、中国は建国60周年を迎えた。厳戒態勢のもとで 10年ぶりに行われた大規模な軍事パレードは圧倒的な力を誇示し、一連の 祝賀行事は建国60年の輝かしい歴史を強調した。世界各国が金融危機の影 響から脱することができずにいた中で、中国経済はいち早く回復を見せ、高 い経済成長に裏付けられた自信に満ち溢れていた。 [全文を読む]
「自由」を問い続ける人びと(1)

「自由」を問い続ける人びと(1)

2009年12月25日、クリスマスに北京から届いたのは、「劉暁波、懲役11年」という知らせだった。中国の民主化についての建議書「08憲章」の起草者の一人であり、その発表前夜に拘束され、「国家政権転覆扇動罪」の容疑で逮捕された劉暁波に対して、北京市第一中級人民法院(地裁に相当)は、懲役11年と政治的権利剥奪2年の実刑判決を言い渡したのだ。 [全文を読む]
ジャーナリストの張高峰:独立した一知識人

ジャーナリストの張高峰:独立した一知識人

2006年に拙訳『温故一九四二』が中国書店から出版されました。そして 「産経新聞」(二〇〇六年四月九日)、「読売新聞」(五月四日、六月四日) などで取りあげられ、また一時はヤフーのアクセスで第二位まで上がり、大きな反響を呼びました。 [全文を読む]
新たなクリエイティブ空間「方家胡同46号」と『青い凧』

新たなクリエイティブ空間「方家胡同46号」と『青い凧』

田壮壮監督の名作、『藍風箏』(邦題『青い凧』)の上映会が行われると聞き、8月のある日、国子監近くにある「方家胡同46号」を訪れた。実際に田監督も訪れ、上映後には質疑応答も行われるという。会場は、映画ファンのサロンとして名高い『猜火車』。映画『トレイン・スポッティング』の中国語タイトルを引用した店名で、以前はやや郊外にあったが、つい最近、「方家胡同46号」に移転した。 [全文を読む]
民間が保護に奔走「梁思成・林徽因故居」

民間が保護に奔走「梁思成・林徽因故居」

7月11日付の『新京報』に、心の痛む記事が掲載された。北総布胡同24号(番地)にある梁思成と林徽因の故居の一部が、再開発のために取り壊されつつある、というのだ。梁思成といえば、拙訳の『北京再造──古都北京の命運と建築家梁思成』にも登場する、著名な都市計画学者、建築学者、そして建築家だ。 [全文を読む]
1989─2009

1989─2009

文献集を読みながら、幾度となく天安門広場を思い浮かべた。世界最大の広場を初めて凝視したのは、事件当時のニュース映像だった。その年、本放送を開始したNHK衛星放送は連日広場の様子を報道していて、自宅の居間のテレビでニュースにくぎ付けになっていた筆者は中国語を学び始めたばかりの高校生だった。 [全文を読む]
色淡き血痕のなかで:二〇〇九年六月三日~四日、香港において(その四)

色淡き血痕のなかで:二〇〇九年六月三日~四日、香港において(その四)

“Y八九”の“Y”はYoungやYouthで、“八九”は天安門事件が起きた一九八九年を指します。今年の天安門事件二十周年追悼祈念集会(ヴィクトリア公園)では、一九八九年生まれの青年である“Y八九”世代の積極的な参加が目立ちました。 [全文を読む]
色淡き血痕のなかで:二〇〇九年六月三日~四日、香港において(その三)

色淡き血痕のなかで:二〇〇九年六月三日~四日、香港において(その三)

民主化を求める学生や市民が戒厳軍により弾圧されてから二十年たちました。天安門事件二十周年となる六月を前にして、香港では関連書籍の出版ブームが起こりました。もちろん、それらすべては中国本土で発売できません。中国政府は、この流血の歴史を隠し続けています。 [全文を読む]