北京の胡同から 第35回
外国映画をめぐるいくつかの情況
私を含めた北京の映画ファンには実に嬉しいことだが、今年4月末に行われた第一回北京国際電影季の後を追うように、現在北京では様々な国の映画祭が数珠を連ねるように開催されている。北京ではもう恒例ともいえるフランス映画祭の後、トルコ映画祭、スウェーデン映画祭、日本映画ウィーク、ロシア映画祭がそれに続き、現在開催されているのは、モロッコ映画祭だ。 [全文を読む]
北京の胡同から 第34回
写真に込められた願い──「草場地春の写真祭2011」開幕
北京のアート界で今、一番の話題といえば、やはり芸術区「草場地」を代表するキーパーソン、アイ・ウェイウェイの行方だろう。北京どころか世界中の、といってもいい。多くの人がご存じかもしれないが、香港に移動するため、北京空港で飛行機に乗ろうとしたところを突然拘束され、行方が分からなくなってしまった。 [全文を読む]
北京の胡同から 第33回
被災者の方々へ──故郷の話 & 消えた文化財たちの墓標
北京の崇文門内の小報房胡同というところで、1997年、清代の郵政総局址を利用した、北京郵政博物館が開館した。開館当時の関係者の説明やウェブサイトの説明を読むと、ここは清末の1905年から1907年にかけて郵政総局だっただけでなく、民国期の郵政においても北京の第一支局として機能していたとのこと。 [全文を読む]
北京の胡同から 第32回
ドラマ、映画、小説が問う中国の「医徳」
昨年秋から今年にかけて、新聞やメディアでしばしば取り上げられている言葉がある。医療道徳、医師の備えるべき道徳などを指す「医徳」だ。これは、近年増加している医療訴訟や医療をめぐる数々の苦情申し立てを前に、病院や医療従事者がこれにどう対応するか、が強く問われるようになったからだ。 [全文を読む]
北京の胡同から 第31回
中軸路をめぐる思惑
最近、北京の街を見ていると、「まな板の鯉」という言葉が浮かんでしかたがない。もともとそうなのだが、昨年、旧城壁内の四区が二区に統合された後は、都市改造のメスがより統一された意図のもとに動き始めた気がするからだ。 [全文を読む]
北京の胡同から 第30回
フォト・シリーズ「老北京」で地元興し?
このコラムでも何度か登場した、胡同を利用した喫茶店&ファッション街「南鑼鼓巷」。自発的に起こった繁華街だが、政府の「創意産業」支援政策のメスが入ったことで、一時は良く言えば整備された、悪く言えば画一的な街並みとなってしまった。 [全文を読む]
北京の胡同から 第29回
単館上映の貴重な試み
中国ではこれまで、映画がプロパガンダの手段であった頃のスタイルを受け継ぎ、映画館といえばどこも一斉に似たような映画を上映し、映画館のスクリーン数や傾向などに応じて若干スケジュールや上映映画のバラエティに差がある程度だった。仮にその上映作品の選択基準が、政治的なものから興行的なものにシフトしたとしても、映画館ごとの独自の上映企画や、良質だがマイナーな映画が「映画館の個性」を打ち出すために敢えて上映されることなどは、ほぼ皆無。 [全文を読む]
北京の胡同から 第28回
「中日青年作家会議2010」をめぐる印象
開催から1カ月以上たった今、ニュース性はかなり低くなってしまったが、本屋さんのコラムということで、今回は9月の2日から5日にかけて北京国際飯店で行われた第二回「中日青年作家会議2010」について簡単にご報告したい。 [全文を読む]
北京の胡同から 第27回
人のスピリチュアルなかたち 井上玲さん「雲彩人類/クモニンゲン」展
ここ数年、北京で創作活動を行う日本人芸術家が増えている。4年間にわたる中国でのさまざまな経験や創作活動を糧に、大きく表現と活躍の幅を広げつつある現代アート作家、井上玲さんもその一人だ。 [全文を読む]
北京の胡同から 第26回
北京「漫才」をめぐる私見
北京では数年前、人気漫才師、郭徳綱が火付け役となり、相声ブームが訪れた。そのピーク時に比べれば最近はだいぶ下火になったようだが、北京の相声はまだまだ健闘中だ。中でも若手のチャレンジが実際の寄席を通じて感じられるのが、鼓楼近くにある「広茗閣」。 [全文を読む]
北京の胡同から 第25回
耳で愉しむ胡同
胡同に住んでいて楽しいことは多々ある。五官でいえば、目、耳、鼻、舌などは、もう面白いことだらけだ。といっても、すべてを説明しようとすれば、いくら紙面があっても足りないので、今回は「耳で愉しむ胡同」についてお話したいと思う。 [全文を読む]
北京の胡同から 第24回
「青木さん家の奥さん」北京版上演──北京で見つめる「日本人」像
日本のミニシアター界では伝説的な作品とされている「青木さん家の奥さん」の北京バージョン「珈琲店的太太(喫茶店の奥さん)」が、北京の胡同内にある舞台愛好者の人気スポット蓬蒿劇場で、2月24日から一週間上映された。 [全文を読む]
北京の胡同から 第23回
特別編・北京芸術区
近年、中国にも現代アートなるものが存在し、一部の作品にいたっては、かなりの高額で取引されていることが、日本の人々にも知られるようになってきた。北京五輪後、金融危機の打撃は受けたものの、北京の郊外に広がる広大な芸術区の数々では、まだまだ意欲的な創作活動や展示が行われている。 [全文を読む]
北京の胡同から 第22回
継続か否か──保護と伝承の合間で揺れる廟会
中国の最も盛大な祭日と言えば、やはり何といっても日本の旧正月に当たる春節だろう。旧暦に基づいた多くの北京の行事が、さまざまな歴史的経緯から消失、または商業化、形骸化の一途をたどっているなか、春節はまだ割合と伝統的な節句としての雰囲気が濃厚な祭日の一つだといえる。 [全文を読む]
北京の胡同から 第21回
新たなクリエイティブ空間「方家胡同46号」と『青い凧』
田壮壮監督の名作、『藍風箏』(邦題『青い凧』)の上映会が行われると聞き、8月のある日、国子監近くにある「方家胡同46号」を訪れた。実際に田監督も訪れ、上映後には質疑応答も行われるという。会場は、映画ファンのサロンとして名高い『猜火車』。映画『トレイン・スポッティング』の中国語タイトルを引用した店名で、以前はやや郊外にあったが、つい最近、「方家胡同46号」に移転した。 [全文を読む]
