狼の見たチベット
高僧アジャ・リンポチェ

高僧アジャ・リンポチェ

チベットにはトゥルクと呼ばれる特別な僧侶たちがいる。平たく言うと高僧が生まれ変わるという信仰だ。生まれ変わって、また坊さんとは御苦労なことだ。もっとも吾輩も生まれ変わりなんてものが本当にあるのならば、次も狼以外の生き物に生まれ変わりたくはないが。 [全文を読む]
自死したプンツォク

自死したプンツォク

プンツォクは東チベット、アムドのンガバという地域にあるキルティ僧院(キルティ・ゴンパ)という大きな寺院で修行している僧だった。キルティ僧院は、この地域でのチベット仏教ゲルク派(ダライ・ラマが属する宗派)の最大の僧院で3000人以上の僧侶たちが生活している。 [全文を読む]
追跡者ジグメ・ノルブ

追跡者ジグメ・ノルブ

インディアナ州でレストランを経営しているジグメ・ノルブというチベット人がいた。彼は吾輩たち狼でも真っ青になるほどの追跡者だ。彼は19回、延べ12500kmにも及ぶ長い距離を徒歩あるいは自転車で追跡している。ジグメ・ノルブが追い求めたのは柔らかい鹿肉でもなければ、猛々しい雄牛でもない。ジグメ・ノルブが12500kmの追跡で追い求めていたのはチベットの独立、自由と平和だった。 [全文を読む]
チベットの子供たち

チベットの子供たち

2010年春、チベット各地で子どもたちによる抗議行動が起きた。毎年、春、3月はチベット人たちの抗議活動が盛んになる季節だ。2008年に大規模な抗議活動が起きて、数百人のチベット人が命を落とし、数千人の人々が捕らえられたことは諸君らの記憶にもあるだろう。 [全文を読む]
ドンドゥプ・ワンチェン、ふたたび

ドンドゥプ・ワンチェン、ふたたび

その手紙の存在は、彼らに大いに勇気と力を与えたそうだ。薄汚い牢獄の中にいても、自分は一人ではない、世界中の多くの人が自分を心配し応援してくれている。人間って奴は希望があれば、それだけで強く生きれるものだ。逆に、何の希望もなければ生きる意志すら失う。特に過酷な環境にさらされているものならなおさらだ。 [全文を読む]
人間と他の動物との違いは何か

人間と他の動物との違いは何か

チベット南東部カム地域にナクチュと呼ばれる地方がある。そのナチュクにあるシャク・ロンポという僧院の75歳になる僧院長ダワ・リンポチェ、そして同じ僧院の三人の僧侶たちが5月17日にラサで逮捕された。 [全文を読む]
釈迦の誕生日

釈迦の誕生日

チベットに限らず、アジア各地の仏教圏で4月に釈迦の誕生日を祝う風習がある。中国ルートで仏教が伝来した地域では4月8日、インドから直接伝来した地域では4月の満月を、それぞれ釈迦の誕生日としていることが多い。南アジアや東南アジア諸国ではウェーサーク、あるいはこれが訛った言い方でこの日を呼び祭事を行う。 [全文を読む]
東チベット大地震・追記

東チベット大地震・追記

先日語った東チベットで起きた大地震について、もう少し語ろう。地震から一週間ほどは、日本国内でも報じられていたので地震の存在を意識することもあったかと思う。ところが、いつしか報道は消え、地震があったことすら覚えてない人も多いのではないだろうか。地震のことを日本人の多くが忘れてしまったのは仕方がない部分も多い。 [全文を読む]
タルチョがある風景

タルチョがある風景

チベットに関心を持つものならば、カラフルな小旗が連なっているものを見たことがあるのではないかと思う。家や寺のような建物、山の上など、チベットのあらゆる場所に、この小旗はたなびいている。これらの旗は「タルチョ」と呼ばれる。日本でも民族系の雑貨屋等に行くと、簡単に手に入る場合もある。 [全文を読む]
東チベット大地震

東チベット大地震

2010年4月14日未明、チベットの大地に激しい揺れが走った。青海地震とも呼ばれている今回の東チベット大地震は、中国による占領下にあるチベット東部カム地方で起きたものだ。被災した住民の八割から九割がチベット人だと言われている。 [全文を読む]
パンチェン・ラマについて

パンチェン・ラマについて

ダライ・ラマが人民解放軍によってチベットを追われた後もパンチェン・ラマ10世はチベット本土にとどまり続けた。チベットに残り、中国側に協力することでチベット人を守ろうと考えたのだ。中国に協力し周恩来首相とも親交のあったパンチェン・ラマの行動をチベット人に対する裏切り行為と感じたものも当時はいたようだ。 [全文を読む]
チベットではなぜ鳥葬が行われるのか

チベットではなぜ鳥葬が行われるのか

チベット固有の文化の一つに「鳥葬」というものがある。死体を火にくべる葬儀が火葬。死体を土に埋める葬儀が土葬。死体を水に流す葬儀が水葬。これらと同じように鳥に食べさせる葬儀が鳥葬だ。死んでしまえば、ただの肉だろうに、人間という生き物は死体の始末にすら、多彩なバリエーションを持っている。 [全文を読む]
Peace March

Peace March

欧米やインドでは、例年のごとく3月10日には大規模なデモが行われた。3月10日は、1959年にダライラマを守るためにラサの市民たちが蜂起した日だ。毎年、世界各地のチベット人や支援者たちは「チベットの自由」「ダライラマの長寿」等をスローガンに掲げて、この日にデモを行う。 [全文を読む]
自由チベット、エベレストでオリンピック抗議

自由チベット、エベレストでオリンピック抗議

前回、名前を出したテンジン・ドルジェというチベット人について語ろう。テンジン・ドルジェはチベットの自由を求める活動家だ。活動家と言うと、なんだかきな臭いイメージの言葉だ。だが、チベットの活動家は、別にゲバ棒を持ったり、変なヘルメットをかぶっているわけではなく、他人に物理的危害を与えるようなことはしない。 [全文を読む]
テンジン・ドルジェの言葉

テンジン・ドルジェの言葉

2008年3月で捕らわれた人々が、まだ自由になっていないということがひとつ。中国政府が、平静を強調するためにロサルを祝うことを強要していることへの反発がひとつ。そんな中で、一人のチベット人の発言が印象に深かったので、お前さんたちにも伝えることにしよう。 [全文を読む]