Archive for March 2009
歴史時代小説を読む/第4回
雨宮由希夫の歴史時代小説を読む/第4回
書名『三悪人』
著者名 田牧大和
発売 講談社
発行年月日 2009年1月26日
定価 ¥1500E
老中水野忠邦のもとで、天保の改革を推進した遠山左衛門尉(さえもんのじょう)景元と鳥居耀蔵(ようぞう)は「北町の遠山」「南町の鳥居」と対比、並称されるが、耀蔵は苛酷な弾圧で恐怖政治を現出し、江戸市民に「妖怪」と仇名され恐れられた。
北京の胡同から/第11回
歴史時代小説を読む/第3回
雨宮由希夫の歴史時代小説を読む/第3回
書名『武士の尾』
著者 森村誠一
発売 幻冬舎
発行年月日 二〇〇八年十一月三十日
定価 ¥一七〇〇E
元禄赤穂事件の討入りは武士道の亀鑑として賞賛され、吉良邸に討ち入った四十七士は義士と讃えられたが、一方、脱盟者は武士の風上にもおけぬ裏切り者、不義士として世の指弾を受けて、その後を生きねばならなかった。
堀部安兵衛とともに赤穂浪士中、江戸急進派の双璧である高田郡兵衛は元禄十四年(一七〇一)四月、安兵衛、奥田孫太夫とともに赤穂へ赴き、大石内蔵助に篭城を主張しているが、その年の十二月には脱盟している。
郡兵衛脱盟の理由はあまねく知られている。
燕のたより/第7回
王力雄『私の西域、君の東トルキスタン』を読む
‐新疆のパレスチナ化、或いはチェチェン化

1.「漢語を最大限使用し、ウイグル語を最小限使用する」という看板。
一、新疆とは
「新疆」という言葉から何を思い浮かべるだろうか。遙かなるシルクロード、朝日に照らされる楼蘭の遺跡群、ゴビ砂漠などだろうか。日本人に知られている唐詩には「辺塞詩(国境の要塞である辺塞をモチーフにした詩)」というジャンルがあり、その中で王昌齢の次の詩は光彩を放っている。
「黄沙百戦すれば、金甲あなをうがつも、楼蘭をやぶらずんば、ついにかえらじ」(「従軍のうた」竹内実訳『漢詩紀行辞典』岩波書店、二〇〇六年、三四四頁)
この詩から、新疆には浪漫を誘うものだけでなく、戦争という現実もあることが分かる。そして、現在、二〇〇八年八月四日、開会間近の北京オリンピックに狙いを定めたように、新疆ウイグル自治区のカシュガルでテロが起き、警察官十六人が殺害された。カシュガルは自治区の首都のウルムチから九百キロ離れた、シルクロードの交易で栄えたオアシス都市だが、この事件は、みなさんの記憶にまだ残っているだろうか?














