路上の詩/vol.012
路上の詩 [ホームレス川柳]/vol.012
暑い中 水冷やしてよ 冷蔵庫 髭戸 太
暑くても 蚊対策に 顔タヲル 髭戸 太
朝まずめ 蚊の羽音との 添い寝かな 髭戸 太
ああ痒い 蚊取り線香 買えません 髭戸 太
薮蚊との 戦い済んで 丸太足 髭戸 太
出てきたか 我の天敵 吸血蚊 沢野 健草
春過ぎて 梅雨が来るまで 天国だ 沢野 健草
靴の中 気温上がれば 臭さ増す 沢野 健草
心掛け 常に下見て 周り見て 沢野 健草
貴重品 世間と違う 物ばかり 沢野 健草
久しぶり 炊き出しの場に 元隣人 麺好 司
炊き出しで 焼肉の味 思い出す 麺好 司
靴に穴 雨にも負けず 歩くのみ 麺好 司
名も知らぬ 話し相手に あだ名付け 麺好 司
タダ券で コーヒー御代わり 暇つぶし 麺好 司
割引も 2割程度じゃ 手を出さず 村中 小僧
安売りの 無味食パンを 水で食う 村中 小僧
ライターは いっぱいあるが タバコ無い 村中 小僧
タスポ無い タバコ自販機 さようなら 村中 小僧
ラッキーを 吸っているのに アンラッキー 村中 小僧
髭戸 太
昭和33年生まれ。大台50歳。生れも育ちも静岡県。24歳の時、離婚がきっかけで高卒と同時に勤めた国鉄を辞職。以降、定職につかず、派遣の仕事で食いつなぐ。
大台に近づくにつれ派遣の仕事は無くなり、寮住まいだったため、仕事を辞めたとたんホームレスと言う事に成ってしまう。東京で1年ホームレスをした後、静岡に帰省。しかし長続きせずに放浪。自転車で紀伊半島と四国を回ったのち、福岡へたどり着く。約2000キロの旅だった。
福岡(大濠公園)にたどり着き、1年半経ってビッグイシュー立ち上げの話しを聞き参加。最初は特別何もしなくても雑誌が売れていたのだが、だんだん売れなくなってくる。強迫観念にかられ何かしなくてはと。川柳ぐらいならと、書いてみる。そしたら二十首ほど出来たので、やってみようと思い立ち、一人では面白くないのでホームレス仲間の友人に一緒に書いてくれと、だめもとで頼んだら、意外にもOKだった。人数は減ったものの(5人→3人)、11月で1年になる。
















