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集広舍コラム

Archive for May 2009


バウルの便り/第6回

インド西ベンガルの村からバウルの便り

“好い”と“悪い”の真ん中に、
“あるがまま”が極めて秘密裏に存在する

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ベンガルの人々が「虎」と呼ぶ今の季節の太陽。その虎が牙をむき出しにする前、わずかな朝の涼しい時間に仕事を済ませようと、村では夜が明ける前から人々が動きだします。今年は雨の日がほとんど無く、例年であれば5月頃からベンガルに流れてくる熱風が、今年はすでに4月の半ばから猛威をふるい炎暑が続いています。バス道路に面した木々たちは、乾いた土埃を被り息苦しそうに雨を待っているように見えます。人々もまた雨を待ちます。夕方になると少しでも風のある場所を見つけてどこからともなく人が集まり、涼みながら空を仰ぎ雲の様子を窺います。雨だけがもたらしてくれることの出来る涼しい風は、人間にも、動物にも、木々にも、ひと時の安らぎを与えてくれるのです。枝にぶら下がる若いマンゴーたちもまた雨を待ちます。果実は雨後、大地から蒸発した水蒸気のために蒸し風呂のようになった暑さの中で熟れていきます。

Profile

プロフィール/かずみ まき

1959年大阪に生まれる。1991年、日本でバウルの公演を見て衝撃を受け3ヵ月後に渡印。その後、師のもとで西ベンガルで生活を送り現在に至る。
1992年、タゴール大学の祭りで外国人であることを理由に開催者側の委員長から唄をうたう事を拒否されるが、それを契機として新聞紙上で賛否両論が巻き起こる。しかし、もともとカーストや宗教宗派による人間の差別、対立を認めないバウルに外国人だからなれないというのは開催者側の誤りであるという意見が圧倒的大多数を占め、以後多くの人々に支援されベンガルの村々を巡り唄をうたう。現在は演奏活動を控えひっそりとアシュラム暮らしをしている。

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