集広舎の本

路遥作品集

路遥作品集 - ジャケット路遥作品集

選訳/安本 実
発行/中国書店
四六判/並製/518頁
定価/3780円(税込)

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路遥生誕六十周年記念出版

 このたび中国書店にて、中国の現代作家・路遥の生誕六十周年を記念して『路遥作品集』を刊行いたしました。
 路遥は、中国内陸部の黄土高原、延安の農村地帯を舞台に閉塞的社会構造下に生きる青年の野望と挫折を描き、一九九二年四十一歳の若さで没した茅盾文学賞作家です。真摯、重厚、静謐なその作品は、「隠れた声なき大多数」である海賊版の読者を含め、青年層を中心に今もなお絶大な人気を誇っています。
 本邦初訳となる『路遥作品集』では、代表作『人生』を含む、五作品を収録しています。

目次

月下
困難な日々に在りて
人生
痛苦
訳者あとがき
 
路遥について
 中国現代文学の代表的作家の一人。
 一九四九年十二月、陝西省北部(陝北)の黄土高原の貧しい農家の長子に生まれる。幼少年期に困窮生活を体験したナイーブな感性は社会の底辺に生きる農民の魂と喜怒哀楽を温かく且つシビアに見つめた。その作品は閉塞的社会状況に生きる名もなき農村若者の喜びと苦悩、野望と挫折のさまを描いて現代中国社会の構造的矛盾を見事なまでに照射する。
 代表作に中篇『人生』(八二年)、大部の長篇『平凡な世界』(八六〜八九年)があり、真摯に生きようとする青年層読者を中心に根強い人気を保ってロングセラーの地位を静かに占め続けている。

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