廣田裕之の社会的連帯経済ウォッチ
モンドラゴンの課題とジレンマ──白物家電メーカーのファゴルの倒産を受けて

モンドラゴンの課題とジレンマ──白物家電メーカーのファゴルの倒産を受けて

スペイン・バスク地方に本拠を置くモンドラゴン協同組合は、7万人以上の組合員と日本円になおして1兆円以上の事業高を誇る世界最大の労働者協同組合で、日本を含む世界各地の協同組合関係者がモンドラゴン参りを行っていますが、同グループに属する白物家電メーカーのファゴルの倒産を受けて、岐路に立たされています… [全文を読む]
社会的連帯経済の二つの顔──経済活動そして社会運動

社会的連帯経済の二つの顔──経済活動そして社会運動

社会的連帯経済には、経済活動そして社会運動という2つの顔があり、その推進や発展においては別々の活動が必要となります。これについて、今回はちょっと見てみることにしてみたいと思います。最初の顔は、経済活動としての社会的連帯経済です。協同組合(第92回)や非営利団体、財団や共済組合といった法人格は世界どこにでも存在しており、どちらかというと連帯経済側に分類されるフェアトレードや産直提携、補完通貨… [全文を読む]
持続可能な開発目標と社会的連帯経済との関係

持続可能な開発目標と社会的連帯経済との関係

社会的連帯経済は、利益のみならず人や地球環境も配慮した経済活動を目指していますが、このような経済活動を考える上で非常に参考になるのが、世界人権宣言や持続可能な開発目標です。世界人権宣言との関係についてはRIPESS憲章の紹介の際に取り上げたので、今回は持続可能な開発目標について見てゆきたいと思います。RIPESS憲章についておさらいすると、社会的連帯経済分野での世界的ネットワークであるRIPESSが… [全文を読む]
さまざまな種類の協同組合

さまざまな種類の協同組合

社会的連帯経済の中でも主役的な立場を果たす協同組合ですが、実際にはこれらは、目的も活動内容も多種多様です。今回は、そのあたりについて見てみることにしたいと思います。最も古典的な協同組合としては、労働者協同組合が挙げられます。これは、通常の資本主義企業の下で労働者が雇用されるのではなく、労働者自身が出資して協同組合という形で自分たちの企業を創設し、そこで自主運営の原則の下で事業を展開してゆくというものです。残念ながら日本では、このような労働者協同組合… [全文を読む]
「ふれあい」、「助け合い」と「連帯」の違い

「ふれあい」、「助け合い」と「連帯」の違い

この連載では社会的連帯経済という表現を一貫して使っていますが、このブログをお読みになっている一般の読者の方にとっては、連帯よりも「ふれあい」や「助け合い」という単語のほうに馴染みがあるものと思われます。もしかしたら、「なんで連帯経済なんて堅苦しい表現を使うんだ? ふれあい経済や助け合い経済でいいじゃないか」とお考えの方もいるかもしれません。しかし、一見似ているこれらの表現は、かなり違う実態を… [全文を読む]
中南米のスペイン語圏諸国におけるフェアトレード、およびその課題

中南米のスペイン語圏諸国におけるフェアトレード、およびその課題

今回は、前回(第89回)に引き続き「ブラジルおよび中南米における公正連帯取引」の内容を紹介したいと思います。前回はブラジルの事例紹介でしたが、今回はブラジル以外の中南米諸国の事例や、フェアトレードが抱える課題に焦点を当ててゆきます。なお、通常はフェアトレード(英fair trade、葡comércio justo)と… [全文を読む]
ブラジルにおけるフェアトレード

ブラジルにおけるフェアトレード

最近ブラジルで、「ブラジルおよび中南米における公正連帯取引」(原題Comércio Justo e Solidário no Brasil e na América Latina)という論文集の本が刊行されましたので、今回および次回はこの本についてご紹介することにしたいと思います。今回は第1章のブラジル編を、そして次回はブラジル以外の中南米諸国の事例に焦点を当てていきます。なお、通常はフェアトレード(英fair trade、葡comércio justo)と呼ばれますが… [全文を読む]
経済の目的から通貨制度の多様性を考察する

経済の目的から通貨制度の多様性を考察する

私たちは、基本的に1つの通貨だけで(日本国内なら日本円だけで)生活することに慣れていますが、日本社会におけるさまざまなニーズを満たす上で、このような通貨制度は最適だとは言えません。このあたりについて、ちょっと考察をしてみたいと思います。日本語(そして中国語や韓国語でも)の経済という単語は、隋代に王通が書いた古典『文中子』の礼楽篇に登場する「経世済民」を起源としています。つまり、民衆の需要を… [全文を読む]
ブラジルの連帯経済関係者へのインタビュー

ブラジルの連帯経済関係者へのインタビュー

7月8日から10日まで、ブラジル最南部のリオ・グランデ・ド・スル州サンタマリア市で連帯経済見本市が開催されましたが、この際に、リオ・グランデ・ド・ノルテ連邦研究所(IFRN)マカウ校の助教授で、ブラジル連帯経済フォーラムの理事としても活躍しているジオゴ・レーゴ(Diogo Rêgo)氏にインタビューすることができましたので、今回はその内容についてご紹介したいと思います。ブラジルについてはこの連載でも… [全文を読む]
ソウル市における公共政策

ソウル市における公共政策

韓国の首都ソウル特別市は、2011年に朴元淳(パク・ウォンスン)氏が市長に就任後、社会的経済の推進関係でさまざまな公共政策を推進しています。ソウル市の政策は日本においても何かと参考になることが多いと思いますので、今回ご紹介したいと思います。なお、韓国の社会的経済については、こちらの記事もご覧ください。朴元淳氏はもともと人権派弁護士で、大手市民団体参与連帯や市民社会向けのシンクタンク希望製作所(日本支部は現在「希望の種」に名称変更し、市民社会レベル… [全文を読む]
台湾における社会的連帯経済

台湾における社会的連帯経済

日本周辺地域における社会的連帯経済の状況については、韓国と香港に関してはすでにこの連載で紹介しているものの、台湾についてはまだ紹介していませんでしたので、この機会に紹介したいと思います。社会的企業育成法が2006年に成立し、社会的企業振興院が各種支援活動を積極的に行っている韓国や(韓国における社会的連帯経済についての詳細はこちらで)、2008年より社会的企業サミットを年1回開催し… [全文を読む]
社会的連帯経済的な人間関係──資本主義や共産主義と比べて

社会的連帯経済的な人間関係──資本主義や共産主義と比べて

経済とは各人の需要を満たすための商品やサービスを生産・流通する活動のことですが、当然ながらここで、各個人や政府、企業や団体などとさまざまな関係性が生まれることになります。今回はこの関係性、あるいはステイクホルダー(利害関係者)という観点から、資本主義や共産主義と比べた場合の社会的連帯経済を考察してみたいと思います… [全文を読む]
ブラジル連帯経済フォーラムの連帯経済憲章

ブラジル連帯経済フォーラムの連帯経済憲章

前回の記事ではスペインの連帯経済ネットワーク憲章についてご紹介しましたが、今回の記事ではブラジル連帯経済フォーラムが2003年6月に制定した連帯経済憲章について取り上げたいと思います。なお、原文(ポルトガル語)および日本語訳は、それぞれこちらでご覧いただけます… [全文を読む]
スペインの連帯経済ネットワーク憲章

スペインの連帯経済ネットワーク憲章

連帯経済については、各国でさまざまな定義づけが行われていますが、今回と次回はそのような定義づけについて取り合得たいと思います。今回はスペインの全国ネットワークであるオルターナティブ連帯経済ネットワークのネットワーク(REAS)が2011年5月に制定した憲章から、その目指す方向を探りたいと思います。同憲章はかなり長い序文で始まりますが、まず連帯経済について、「人間、環境および持続可能な開発」を… [全文を読む]
メキシコの連帯経済関係者へのインタビュー

メキシコの連帯経済関係者へのインタビュー

博士論文の調査の関係で最近メキシコを訪問しましたが、その際に首都メキシコシティで4月19日(火)に同国の連帯経済関係者にインタビューすることができましたので、今回はそのインタビューに基づき、メキシコにおける社会的連帯経済の今後を展望してみたいと思います。今回インタビューを行った相手は、メキシコにおける連帯経済の先駆者として国際的にも有名なルイス・ロペスジェラ氏と、若手の連帯経済の運動家… [全文を読む]