廣田裕之の社会的連帯経済ウォッチ
バスク発の社会的連帯経済推進諸政策

バスク発の社会的連帯経済推進諸政策

最近は社会的連帯経済推進関係の公共政策についてさまざまな資料が刊行されていることから、それについての連載が多くなっていますが、今回はスペインのREASバスクが最近まとめた、社会的連帯経済の推進のための諸政策をまとめた報告書(スペイン語版、バスク語版)を紹介したいと思います。なお、この報告書内でもたびたび取り上げられている、バルセロナ県議会による社会的連帯経済の推進関連の報告書についての日本語要約は… [全文を読む]
非営利組織(NPO)と社会的連帯経済の違い

非営利組織(NPO)と社会的連帯経済の違い

今回は、社会的連帯経済と似ているものの異なる概念である非営利組織(NPO)あるいは非営利セクターについて紹介したうえで、社会的連帯経済との違いについて明らかにしたいと思います。日本ではどちらかというと、社会的連帯経済よりもNPOや非営利セクターのほうが広く知られていると思いますが、両者の違いをわかりやすくお伝えいたします… [全文を読む]
国連社会開発研究所の提唱する社会的連帯経済関係の公共政策

国連社会開発研究所の提唱する社会的連帯経済関係の公共政策

2013年1月に始まり、月2回のペースで続けてきた連載ですが、今回めでたく第100回を迎えることになりました。まだまだ社会的連帯経済については世界各地で様々な情報があるので、この連載を通じて今後も日本の読者の皆さんに多種多様な実例や理論などを紹介してゆきたいと思っていますので、今後ともよろしくお願い申し上げます… [全文を読む]
ソウル市における社会的経済

ソウル市における社会的経済

前回(第98回)はバルセロナ市役所が最近発表した社会的連帯経済推進のための諸政策を紹介しましたが、韓国の首都ソウル市では、朴元淳(パク・ウォンスン)氏が2011年に市長に就任以来、社会的経済の推進においても目覚ましい動きを見せています。今回は、同市が発行した「ソウル市における社会的経済の発展の現状」(英語版・フランス語版)と題されたブックレットの内容を紹介したいと思います… [全文を読む]
バルセロナ市役所による社会的連帯経済推進政策

バルセロナ市役所による社会的連帯経済推進政策

バルセロナ市における社会的連帯経済の発展の歴史や現状については、第77回および第78回の連載ですでに紹介していますが、最近バルセロナ市役所が一連の推進政策を発表(カタルーニャ語)しましたので、今回はそれについて紹介したいと思います。スペインでは2015年5月の統一地方選挙により、各地で新しい市長が生まれましたが、その中でも各種先進的な取り組みで最も有名なのが、バルセロナ市長に就任したアダ・コラウです。 [全文を読む]
ブエン・ビビールや「国内総幸福」について

ブエン・ビビールや「国内総幸福」について

まずは、ブエン・ビビール(Buen Vivir)です。直訳すると「よい生活を送ること」となるこの単語は、2008年にエクアドル憲法が改正された際に採用されたことで、同国のみならずスペイン語圏諸国を中心として諸外国でも話題になりました。このブエン・ビビールは、エクアドルの先住民の言語ケチュア語のスマック・カウサイ(Sumak Kawsay)をスペイン語に訳したもので、スマックは「地球の理想的および美しい実現… [全文を読む]
カタルーニャの「社会的企業」ラ・ファジェーダ

カタルーニャの「社会的企業」ラ・ファジェーダ

社会的企業については、韓国の事例が最近では日本でも多少話題になっているかと思いますが、スペインはカタルーニャ州にあり、牧場やヨーグルト工場などを擁しているラ・ファジェーダは、そのような事例に関心のある方にとって非常に興味深い事例ですので、今回はドロース・ゴンサレス著「ラ・ファジェーダ: 社会的で利益の出る起業家の狂気の歴史」(2013年)から同社の発展を紹介したいと思います… [全文を読む]
モンドラゴンの課題とジレンマ──白物家電メーカーのファゴルの倒産を受けて

モンドラゴンの課題とジレンマ──白物家電メーカーのファゴルの倒産を受けて

スペイン・バスク地方に本拠を置くモンドラゴン協同組合は、7万人以上の組合員と日本円になおして1兆円以上の事業高を誇る世界最大の労働者協同組合で、日本を含む世界各地の協同組合関係者がモンドラゴン参りを行っていますが、同グループに属する白物家電メーカーのファゴルの倒産を受けて、岐路に立たされています… [全文を読む]
社会的連帯経済の二つの顔──経済活動そして社会運動

社会的連帯経済の二つの顔──経済活動そして社会運動

社会的連帯経済には、経済活動そして社会運動という2つの顔があり、その推進や発展においては別々の活動が必要となります。これについて、今回はちょっと見てみることにしてみたいと思います。最初の顔は、経済活動としての社会的連帯経済です。協同組合(第92回)や非営利団体、財団や共済組合といった法人格は世界どこにでも存在しており、どちらかというと連帯経済側に分類されるフェアトレードや産直提携、補完通貨… [全文を読む]
持続可能な開発目標と社会的連帯経済との関係

持続可能な開発目標と社会的連帯経済との関係

社会的連帯経済は、利益のみならず人や地球環境も配慮した経済活動を目指していますが、このような経済活動を考える上で非常に参考になるのが、世界人権宣言や持続可能な開発目標です。世界人権宣言との関係についてはRIPESS憲章の紹介の際に取り上げたので、今回は持続可能な開発目標について見てゆきたいと思います。RIPESS憲章についておさらいすると、社会的連帯経済分野での世界的ネットワークであるRIPESSが… [全文を読む]
さまざまな種類の協同組合

さまざまな種類の協同組合

社会的連帯経済の中でも主役的な立場を果たす協同組合ですが、実際にはこれらは、目的も活動内容も多種多様です。今回は、そのあたりについて見てみることにしたいと思います。最も古典的な協同組合としては、労働者協同組合が挙げられます。これは、通常の資本主義企業の下で労働者が雇用されるのではなく、労働者自身が出資して協同組合という形で自分たちの企業を創設し、そこで自主運営の原則の下で事業を展開してゆくというものです。残念ながら日本では、このような労働者協同組合… [全文を読む]
「ふれあい」、「助け合い」と「連帯」の違い

「ふれあい」、「助け合い」と「連帯」の違い

この連載では社会的連帯経済という表現を一貫して使っていますが、このブログをお読みになっている一般の読者の方にとっては、連帯よりも「ふれあい」や「助け合い」という単語のほうに馴染みがあるものと思われます。もしかしたら、「なんで連帯経済なんて堅苦しい表現を使うんだ? ふれあい経済や助け合い経済でいいじゃないか」とお考えの方もいるかもしれません。しかし、一見似ているこれらの表現は、かなり違う実態を… [全文を読む]
中南米のスペイン語圏諸国におけるフェアトレード、およびその課題

中南米のスペイン語圏諸国におけるフェアトレード、およびその課題

今回は、前回(第89回)に引き続き「ブラジルおよび中南米における公正連帯取引」の内容を紹介したいと思います。前回はブラジルの事例紹介でしたが、今回はブラジル以外の中南米諸国の事例や、フェアトレードが抱える課題に焦点を当ててゆきます。なお、通常はフェアトレード(英fair trade、葡comércio justo)と… [全文を読む]
ブラジルにおけるフェアトレード

ブラジルにおけるフェアトレード

最近ブラジルで、「ブラジルおよび中南米における公正連帯取引」(原題Comércio Justo e Solidário no Brasil e na América Latina)という論文集の本が刊行されましたので、今回および次回はこの本についてご紹介することにしたいと思います。今回は第1章のブラジル編を、そして次回はブラジル以外の中南米諸国の事例に焦点を当てていきます。なお、通常はフェアトレード(英fair trade、葡comércio justo)と呼ばれますが… [全文を読む]
経済の目的から通貨制度の多様性を考察する

経済の目的から通貨制度の多様性を考察する

私たちは、基本的に1つの通貨だけで(日本国内なら日本円だけで)生活することに慣れていますが、日本社会におけるさまざまなニーズを満たす上で、このような通貨制度は最適だとは言えません。このあたりについて、ちょっと考察をしてみたいと思います。日本語(そして中国語や韓国語でも)の経済という単語は、隋代に王通が書いた古典『文中子』の礼楽篇に登場する「経世済民」を起源としています。つまり、民衆の需要を… [全文を読む]